NSR500 (1985) F.Spencer#32 フレディ・スペンサー,顔
みなさん、おはようございます!
初詣は行きましたか?
あまり普段神社に行ったりしないけれど、お正月だけは別で、初詣に行くという方はたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
私もそのひとり。
今年は、ちょっとインターネットで調べて、行ったことのない、それでいてそれほど混雑しそうにない(失礼)、それでいてご利益の高そうな神社に行くことにしました。欲張り。
どーん。北品川(品川の南のほう)にある「荏原神社」でございます。
北品川なのに品川の南にある謎はこの際忘れましょう。
こじんまりとした、小さな神社ですが、この軒下にある彫刻が凄いです。とても。
下記はスポンサーのリンクです。
叶わないことはない、とすら言われる、強烈なパワースポットという噂も。
そして、恵比寿さんがいます。釣り竿もって、満面の笑みで。
初めて行きましたが、素晴らしかったです。大きな神社にいって、混雑して大変な思いをするよりも、こういうところが好きです。
近所には、子供の森公園という、恐竜のオブジェがたくさんある公園もあります。昔、auのテレビCMで使われた公園です。
お子さんのいる方は喜ばれるかも。
ということで!スペンサーの続きをやっていきます。
今までの制作記で進めていたスペンサーの顔ですが、そのままではヘルメットに入りません。
それと、やっぱり、トライして失敗していた目のところをやり直そうと思いまして、結局クリスチャン・サロンのときと同様に「おゆまる」を使って複製することにしました。
お湯で柔らかくしたおゆまるを押し当て(気泡が入らないように鼻の下あたりからちょっとずつやる)、顔の前半分まで出来たら、後ろ半分を押し当てます。
クリスチャン・サロンのときの作業と同様なので、こちらもご覧ください。(別ウインドウで開きます)
おゆまるを冷やすと硬くなりますので、顔をおゆまるから外します。これで型が完成します。
次にポリパテを混ぜて、このおゆまるの型の内側に、つまようじで丁寧に塗りつけていきます。おゆまるにはなにも塗らなくても大丈夫です。(シリコンバリア的なものは必要ありません。くっつかないので)気泡が出来るだけ入らないように。
ポリパテが完全に硬化したら、取り外します。
でも今回はただ複製するのが目的ではありません。
目のところをくり抜きます。
というやりかたで、このような、大きなお面みたいなものが出来ます。後ろ上半分は開いてますが、ヘルメットを被るので大丈夫。…というか、こうしないとヘルメットが被れません。せっかく作った耳も切り落とさなくてはいけませんでした。
耳なし芳一という怖い話を思い出しますよね、やっぱり。
目の周囲は裏側から薄く削り、サフェーサーを吹いておきます。
当たり前ですが、原型よりは多少甘くなります。でも、キレイに出来ました。
(色はお使いのモニターにより違いますので参考程度にしてください)
さて肌の色を塗ります。
やり方ですが、まずラッカー(溶剤系アクリル塗料)で、肌の基本になる色をエアブラシします。上の画像の、左側の色ぐらいを狙う。
ちょっと茶色っぽくて汚いと思いますよね。これを下地にホワイト等吹かず、サフのグレーの上に薄めにかけていきます。
この汚い色を、昔で言う所の「肌色」(うすだいだい色)みたいに鮮やかにすると、リアルでない感じになります。
また、下地にホワイトを吹くと人形みたいになる気がします。(人形だ。)グレーぐらいがちょうどいい。
使用するカラーはこの5色。この5個を混ぜて、ひとつ上の写真の左側の薄い茶色みたいな色を作ります。
青いるの?という方がいるかもしれませんが、ほんのちょっと混ぜたほうがいいと思います。男の場合は特に。
吹き終わったら、塗料にクリア―レッドとクリアオレンジをほんの少し足して、濃くした色(上の色ベタ画像の右側の色)で目・鼻・口の周りをピンポイントで吹きます。アゴの下、髪の生え際も。
写真画像はモニターによって色が違って見えるので、参考程度にしかなりません。
この状態をベースに、水性とエナメル系塗料を使用して描き込んでいきます。(→ 専用の溶剤を使えば、失敗してもこの状態まで戻れる)
上で塗装した色が乾いたら、水性のカラーで髪を塗ります。この時点ではまだ適当で、あとで肌に使用する色を薄めて重ねていきます。(実はヘルメットに隠れてほとんど見えないのです。)眉毛も書きます。薄い色で試しながら。
目の内側も黒っぽい色で塗装します。まつ毛な感じ。
ラッカーの上から描き足していくのに、まずファレホを使います。専用のリターダーメディウムを使い、面相筆でちょこちょこと赤っぽい透明な色を塗ります。肌の色もパレットに出しておいて、混ぜながら(ブレンドしながら)塗装します。その際に、肌の色を使用して、髪の生え際や眉毛の際をボカシます。
最初のラッカーの肌の色を全部覆い隠さないように気を付けます。ツヤが出て、すごい汗かいてるオジサンに見えますが、今は気にしない。
フィギュアですから、顔は立体なので、照明を当てると陰影が出来ます。ですので、あまり色で陰影を付けすぎないようにします。人形のようになるので。(人形だ)(2回め)
ただし照明で陰影が出来るといっても、スケールのせいで、何も塗装しないと平面的になってしまいます。適度にやるのが大事。私は、陰影を付けるというよりは、やっぱり「色」を良く見て塗装するような感覚でやっています。
ファレホが終わったら、タミヤエナメルを使用して気になるところを描き足していきます。それぞれの溶剤が異なるため、修正が楽な気がするからです。
さてここで少し時間を戻します。
以前に制作した眼球がありました。もうみなさん忘れていると思います。一度、この眼球を埋め込んで制作していましたが、うまく行かなかったため、もう一度制作しました。これを、顔面の裏からはめ込みます。
そうです、このために、おゆまるで複製したのです。
ところで、ツイッターで眼球の作り方は?との書き込みがありました。
まず、目のサイズです。
大体これぐらいのサイズらしいです。目玉って、10円玉の大きさなんですね。意外と小さい。
黒目の大きさは、11~12mm程度、らしいです。
つまり、1/12サイズに直すと、目玉の直径が2mmで、黒目の直径が1mmぐらい。
2mmのボールはエポパテを丸めてもいいかもしれませんが、2mmの玉ビーズがありますので、それを使いました。
図(左)のように、0.3mmの穴をあけます。黒目の真ん中の「瞳孔」の部分。
図(中央)のように、黒目の部分を0.8mmぐらいのくぼみを作ります。
上のほうで「1mm」といったのになぜ0.8mmかというと、1mmのドリルを使うと、そのサイズよりもわずかに大きくなってしまいまして、このサイズでその「わずか」はとても重要になってくるからです。
私もこの制作をしていて知ったのですが、そもそも「ドリル」という工具は、正確な寸法の穴をあけるためのツールではありません。
穴の寸法を正確にする工具は、「リーマ」(もしくはリーマー)といいます。
ピンバイスでドリルを使用して穴をあけるのも、1mmよりも大きい寸法であれば大抵はそれほど問題にならないですが、0.3mm等、細い径の場合は、ドリルの角度やエッジのめくれなどのせいでかなりアバウトです。それをリーマを使って整える、というのが正確な寸法の穴をあける良い方法です。
ただし、リーマ(直線的な「ストレートリーマ」)を探しても0.3mmなどというものはなかなか見つかりません。ですので、同サイズの穴をあけないといけないような場合は、虫ピンなどを利用して、径を整えたほうが良いのかなと思います。
今回私はそれをやらなかったため、微妙に黒目の大きさが異なってしまいました(^_^;)
最初にあけた小さな穴に、濃い色のスミ入れをしまして、そのあと、くぼみに虹彩の色をスミ入れします。
エッジの部分は塗料のたまり具合で勝手に濃くなると思います。ならなければ、乾いてからスミ入れをするとエッジに塗料がのります。
塗料が完全に乾燥したら、UVレジンで眼球全体をコートします。針のようなものを使ってやるといいです(気泡が入らないように)。黒目のくぼみのところは、UVレジンを盛り上げるようにして、実際の目のようなカタチにします。
出来たらすぐに、UVライトを照射して固めます。このときは、完全に気分はブレードランナーに出てくる、目を作っているおじいちゃんです。
……知らない。そういうことわからない。目を作るだけ。私の仕事、目の設計だけだ。
後は知らない。…あんたネクサスだね。……
ブレードランナーより。画像はネットから拾ってきました。引用目的で使います。
UVレジンが固まると、実際の眼球のように、クリアなレンズのような層が出来て、光が当たったときの反射や影の感じなど、フィギュアの表情が驚くほど生き生きとしてきます。おそらく、表面だけを表現する塗装とは違うはずだと思います。
目頭、目尻の部分に、肌の色を濃くした色(ほぼピンク)を流します。画像をかなり拡大してあるので、ぼんやりした写真ですみません。
ヘルメットはタミヤのフィギュアからお借りしました。
接着剤をしっかりつけて接着し、乾いたらヤスリ。パテを使わなくてもここまでキレイになります。溝はエッチングノコを使って彫り足します。
内側の耳のところと、アゴのところにエポパテでクッションをつけておきます。
ヘルメットを被らせるときは、耳のうしろの切り欠きにヘルメットの端を入れながら、知恵の輪のように。。。
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