レザークラフト「ロングウォレット」を作ってみる 最終回

 
前回、ついにすべてのパーツが縫い終わりました。
 
今回はガサガサのままになっているコバを磨き、完成させます。
 

まずはコバを磨く前の写真をいくつか。


 
という感じです。
 
あまりに整っていないときは、紙やすり(#400前後)でやすって、面を整えてください。
(ヤスリですがなぜか摩擦で凄い熱くなるので、やけどに注意して!)
 
 
ではコバ磨きしていきましょう。
 
まずCMCをコバに少し塗り、指で塗り広げていきます。余計なところに付かないように注意!付いたらすぐに拭きとるようにしてください。(別に慌てる必要もないですが)
手荒れが心配な方は、スポンジなどを用意して塗ってくださいね。

いくぶんか染みこんでいきますが、塗り伸ばしてから不要な革(サドルレザー)の銀面でゴシゴシと擦ります。割り箸の太い部分の腹を擦りつけて磨いてもいいです。
 
すると、だんだんとテカっとツヤが出てきます。荒れたコバの面が、つるつるに整っていきます。
 
 

こんなふうに小さく切って使うと使いやすいです。エッジのところで革にキズを付けないようにしてください。油断禁物。
 
 


中央から右のほうはCMCで磨いたところ。左のはじのほうは未処理。
 
 

だんだんツヤが出てきます。
 
 


ここ目立ちますので、キッチリと。
 
 
こうして全体のコバが磨けたら、革についた汚れを取ります。
 
かたくしぼった布で、内側、外側キレイに拭き取りましょう。
 

写真はコロニルの皮革用クリームです。これは革になめらかなツヤと栄養を与えるものなんですが、汚れ落としクリームもあります。
コロニルの汚れ落としクリームは、雨ジミなどが出来てしまった革製品を見事にキレイにしてくれます。
 
ちなみにいい感じになるかなと思い上のクリームを塗ってみたのですが、サドルレザーの黒い色が布に付くので、あまりゴシゴシやらずに軽く拭き取りました。
 
 
画竜点睛。
  
最後にコンチョをセットします。

左からコンチョ本体、ネジ、ジャンパーホックの部品(被せのほう)。
 
革にコンチョを当て、ウラからホックの部品をつけ、ネジで留めます。革が厚くてネジが届かない…ということがよくありがちなのですが、千枚通しの柄など、丸い木のものでグイグイと押し、強引に留めるか、足の長いネジを用意して留めます。今回は革の厚みが3mm+1mmです。ネジの首下5mmもあれば届きます。3.5mmだと、かなり厳しいです。
(何度も書いていますが、力技に頼るときは銀面にキズや跡が付かないように細心の注意を!!)
 

オールドモルガン・ワンダラーコインコンチョ(本物)。カッコイイ。
 
締めが弱いと、ふとした拍子に外れてカランカラーン ということもありますので、ネジに木工用ボンドなど付けてから締めるといいかも知れません。
 
なおドロップハンドルの位置ですが、ちょっとコンチョに寄り過ぎじゃない?と思われるかも知れませんが理由があり、フラップの革が一番曲がる場所(コーナーの頂点)に取り付けてしまうと、ネジ留めしている部分がひん曲がり、外れやすくなるのです。
  
・・・というワケで。
 
出来ました!
 
完成品をご覧ください!(…って最初のときに出してる汗)
 
 

まずは内部。右側にはカード入れ6つと、メイン札入れが1、サブの札入れが1、そして実は免許証や保険証を入れられる隠しポケットが1箇所あります(2つの札入れの隙間に入る)。
 
 

左側にはカード入れが6つと、サブの札入れがひとつ。カード入れは全部で12あります。
 
 

重量感のあるロングウォレットです。(クリックで大きい画像が開きます。)


手に馴染みます。長く使いたいです。(クリックで大きい画像が開きます。)
 
 
その他の写真はこちらの完成品ギャラリーにあります。是非詳細をご覧ください。
 
 

 

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13件のフィードバック

  1. Kiy より:

    よぉし、おれもやってみよう!
    と思ったけれど、立派な財布ができても、そこに入れる
    肝心のモノが・・・・。

    まあ冗談ですが、時間をつくって簡単なものからやってみたいな。

  2. kenji@管理者 より:

    Kiyさん 是非挑戦してみてください。実用的なのでそういうところもいいですよ~。

  3. 車屋 より:

    大変参考になりました。
    少しずつ始めて2週間で完成しました。
    説明書の縫う順番が最初は理解できなかったのですが
    進むほどになるほど!と感心しきりです。

    今度は家族の分も挑戦します。

    ありがとうございました!

  4. kenji@管理者 より:

    車屋さん スゴい!完成まで行きましたね!
    一度実際に手を動かしてやってみないと理解出来ない部分はたくさんありますよね。
    ほんと嬉しいです。ありがとうございました。

  5. 車屋 より:

    返信ありがとうございます。

    コバが思ったより艶が出なかったり
    何枚が重ねると斜めに菱目を打ってしまったり
    まだまだですが初作品を見て
    頑張ろうと思います。

    管理人様の新しい作品も期待して待ってますよ(笑)

  6. kenji@管理者 より:

    車屋さん そうなんですよね、厚いとナナメに菱目打ちが入ってしまうのは気を付けないといけないですね。
    ……ん?新しい作品…? ^^;

  7. 車屋 より:

    同僚に見せたら
    ド〇キのバッタモンみたい! と
    厳しい評価をもらいました(笑)
    凄く悔しいかったので
    革選びから考えて
    気合いの入った作品を作ります!!(笑)

  8. kenji@管理者 より:

    車屋さん 頑張って見返してくださいね!

  9. 車屋 より:

    ありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o)))

    頑張ります(笑)

  10. 森太郎 より:

    レザークラフト初心者です。
    いつかはオリジナルの財布を作ろうと思いました!
    見てて楽しいブログですね!
    色々知れて良かったです(^-^)

  11. kenji@管理者 より:

    森太郎さん コメントありがとうございます。
    とても嬉しいです。今後ともよろしくお願いします!

  12. ツチノコ より:

    10年前、独身時代に作ったウォレットがあまりにもボロボロになってしまい、10年ぶりのクラフトでイメージアップの為に拝見させて頂きました。
    前回は菱目打ちも斜めに入ったりしましたが。今回はドリルスタンド改の静音菱目打ち機を導入。全て垂直に、かつ静かに入れられるようになりました。
    また、07の型紙の代わりに06型紙改を作成、小銭入れとしてリメイクしました。
    これで現在使用しているボロと完全に同じ仕様になります。
    型紙をフリーでお分け頂き本当にありがとうございます。感謝感謝です。
    イメージアップしながら型紙を起こす。作業全体の40パーセントぐらいを占める重要かつ1番面倒な作業をすっ飛ばせるのは非常にありがたいです。
    これで安心して作成に入れます。大切に使用させて頂きます。
    ありがとうございました。

  13. kenji@管理者 より:

    ツチノコさん コメントありがとうございました。リアルなお話をいただき、とても嬉しく思っています。
    拙い部分があったら申し訳ないですが、自分のやりやすいようにどんどん修正して使ってください(^^)
    良いウォレットが出来上がることをお祈り申し上げます。

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